寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ

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 速読というのは、単に「速い読書」ととらえるのではなく「目的に応じてコントロールされた読書」ととらえるべきであり、また「TPOに応じてシフトした読書」であるべきだと考えています。
 
 「読書をシフトする」・・・これが1つのキーワードになります。
 
 この考え方の基本に、「所詮、1度の読書で得られるモノには限界があるし、得たと思っても、時間と共に風化する」というものがあります。
 
 つまり、ただ速く読むのではなく、徹底的にTPOに応じて、変幻自在に読み方を変えようというわけです。そうすることで、時間コストを徹底的に切りつめ、投資対効果の高い読書を実現できるのです。
 
※ちなみにTPOとは「読書における時間感覚(Time)、目的意識(Purpose)、状況判断(Occasion)」のことで、投資対効果を考える基本となるものです。
 
 さて、読書をシフトする感覚を手に入れるために、ちょいと無茶とも思えるTPOを設定して、自分の限界を超えていこうという実験をしてみました。
 
 それはどういう実験かっていうと、「1時間で10冊読む」というものです。かなり無謀な実験ですが、そういう無茶をするためには、どのような意識と技術が必要なのか、そしてどのくらいの成果が得られるかを検証してみようというわけです。
 
 一人でやるとめげそうなので、バイト君が来る木曜日である今日、イサ君に業務命令として参加させて、2人でやりました。
 
 時間は50分(1冊5分換算)。キッチンタイマーできっちりと時間を計りました。
 
 読んだ本は以下の10冊。
 
・本田 健著 「きっとよくなる!」(約240P)
・橋本 治著 「わからないという方法」(約240P)
・牧野 昇著 「創造のちから」(約240P)
・ジョージ・レナード著 「達人のサイエンス」(約190P)
・原 丈人著 「21世紀の国富論」(約240P)
・箱田 忠昭著 「できる人の話し方&人間関係の作り方」(約160P)
・坂本 桂一著 「頭のいい人が儲からない理由」(約170P)
・米長 邦雄・羽生 善治(対談) 「勉強の仕方」(約250P)
・尾木 直樹著 「教師格差」(約200P)
・本川 達雄著 「長生きが地球を滅ぼす」(約250P)
 
 当然、「読む」といっても、普通に読むワケではなく、「処理する」という感覚になります。
 
 そこでTPOを次のように設定しました。
 
・T:1冊5分
・P:その本の概要、ポイント、良さを人に伝えるべく把握する
・O:下読みまたは味見(本屋の立ち読みを想定)
 
 これぐらい鋭いTPO意識がないと、1冊5分は無理だろうな、と思います。
 
 そして「人に伝えるべく」という部分を大事にしました。自分で「買うべきか、買わざるべきか」というような判断をする場合、感覚的にごまかしてしまうことがあります。
 ですが、「人に伝える」という場合、その本のポイントや流れをつかまなければなりませんし、記憶に明確に残さなければなりません。
 
 やってみた結果ですが、4000〜6000文字/分ぐらいで読めるはずのバイト君でも「全然読めません」と。ただ「感覚的に、この本は買って帰ろうか、置いて帰ろうかという判断はできますね」と。
 
 「感覚的に」は、どこかごまかしているニオイがしますね。( ̄− ̄
 
 TPOが明確でも、読み方を完全に変える、つまり「シフトする」という感覚がないとダメだということですね。まぁ、分かっていてやらせたんですが。
 
 文字を読むのではなく、本のテーマについて、どういう言葉が、どういう順番で並んでいるかを把握する作業がメインになります。
 
 意識のチューニング、入力レベルのコントロールを、ぎりぎり「顕在意識」の下限に設定しつつ、小見出し・章タイトルとの関係性で把握していく感じです。
 
 私はと言うと、かろうじて本の概略をバイト君に語れる感じでした。10冊のうち5冊は「もういい」って本棚に戻せますね。
 
 ぜんぜん読めないと感じたのは「わからないという方法」。橋本さんの本は、だいたい読みやすいものが多いのですが、これは全然読めませんでした。いつか再読します。
 
 当たり前ですが、予備知識・スキーマが十分にある本は、かなり行けます。「教師格差」は、7年前まで教師をしていて、知り合い関係に教師がうじゃうじゃいる人間には、非常にリアルな問題です。
 
 ・・・ということで、こういう過激な実験も「読書を完全にシフトする」というトレーニングとしては非常に価値があるのではないかという気がします。
 
 とりあえず、バイト君には、どういう読み方をすべきだったのかというレクチャーをして、来週の木曜日までに1日3冊ずつ練習してきなさい、という宿題を出しました。
 
 来週、彼がどう変わったのかご報告したいと思います。
●●

投稿者 てら : 2007年09月06日 14:07 

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