寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ
本のタイトルに煽られない!
時々、本のタイトルと中身のズレで怒っている人をみかけます。
「タイトル、煽りすぎだろ!」
「タイトルにだまされた!」
などなど。
これは実際のところ、悩ましい問題です。本を買う時って速読でもできない限り、タイトルと表紙、そして前書き・目次ぐらいしか参考にできませんからね。
amazonで買う人は著者とタイトルとレビューで決める感じでしょうか。
例えば私の『フォーカス・リーディング』は、サブタイトルに「「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術」とあります。
「1冊10分で10倍の効果は無理だろ!」というツッコミが聞こえてきます。(笑)
でも、前書きに「コストを10分の1にしよう」と書いていますよね。
そして、本文を読むと1冊10分が大切なのではなく、その意識がフォーカスを明確にし、投資対効果の高い読書を作ると書いています。(P192)
タイトルで作った先入観と、本文から受け取るメッセージのズレを、いかに埋めていくのか。
あるいは、タイトルから作ってしまったイメージをいかにして捨てて、著者のメッセージを正しく受け取るのか。
ここで「羊頭狗肉だ!」と怒ってしまっては、せっかく著者が魂を込めて書いたメッセージを読み取れないままで終わってしまいます。それこそ無駄な投資になってしまいます。もったいない!
怒りは何も生み出さないだけでなく、本当は見えるはずのものすら見失わせますから。
似た系列でいうとP.R.シーリィ氏の『PhotoReading』は、邦題が『あなたもいままでの10倍速く本が読める』になっているため、時々「10倍で読めるようなテクニックは書かれていない!」というレビューが出てきます。
しかし、本文を読めば速読などというテクニックではなく(そもそも知っていることは速く読めるが、知らないことは読めないと書かれていますし)、システマティックな読書技法の本であり、これまでの読書のパラダイムを大転換してくれる本であることが分かるはずです。
#読書の準備(心の準備・本との対話)→目的に沿った効率的な情報収集→事後処理(マインドマップ)というシステムは、ある意味で「本を読む本」の発展形でもあり、また、加速学習原理に基づいた非常によく作られたシステムでもあります。
それが分かれば、別に「10倍速く読めない!」と怒らなくても、「読書が劇的に変わって、結果として10倍ぐらい効率が上がった!」とガッテンできるはずです。
#ちなみに、英語のタイトルはシンプルに「PhotoReading」です。表紙の下部に「Double your reading speed immediately(あなたの読書スピードが、すぐに倍になる)」(他4項目のメリット)と小さく書いてあります。これを「10倍」と翻訳したのは、翻訳者である神田氏と版元のフォレスト出版の絶妙な戦略ですね。
※よく「寺田はフォトを否定している」と言われますが誤解です。(笑)
>証拠,証拠2(メルマガの後半部分)
実は、(ご存じの方も多いかも知れませんが)書籍のタイトルは著者が決めるわけではありません。(もちろん、著者も意見は言えますが。)
出版社の営業チーム、編集者がデザイン・タイトルを決めるものです。
そして、その時に「結局、この本から手に入るメリットを強烈に表現するとどうなるの?」というインパクト重視で決められます。
#しばしば、安直に「売れ筋の本のタイトルのパクリ」も出てきますね。
フォト本が売れた直後に栗田氏の『本がいままでの10倍速く読める法』(知的生きかた文庫)という本が出たときは、さすがにビックリしました。(笑)
ちなみにこれも、著者である栗田氏の問題ではなく出版社のモラル意識の問題です。
あと宇都出氏の『速読勉強術』がベストセラーになった直後に『速読受験術』とか『速読記憶術』とか出ましたよね!
ですから、読者視点で言うと、
・タイトルはあくまで「その本の持つ御利益のキャッチコピー」でしかないことを理解した上で、きちんと情報収集した上で購入すること。
・読み始めたら、タイトルのことは一度忘れて、ゼロベースで本の内容を受け入れてみること。
・マイナスポイントを探すのでなく、著者ならではのユニークさ(つまりプラスの部分)を探すつもりで読むこと。
が重要です。
確かに、本を探すとき、タイトルって重要ですよね。
でも、所詮タイトルはタイトル。
中身で正しく判断したいところです!
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