寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ

なぜ書評ブロガーは失敗するのか? このエントリーを含むはてなブックマーク 

 ある方に「寺田さん、ブログで書評を書かないんですか?」と聞かれました。
 
 「いや、書かないんじゃなくって、書く能力と覚悟がないだけです。」・・・というのが私の答え。
 
 
 
 書評って「書籍を評価する文章」のことですよね?
 
 この「評価」ってのがスゴク難しいと思うんですよ。2つの意味で。
 
 まず、「評価」という作業の能力的・技術的な難しさ。 
 
 評価するには「評価軸」が必要です。軸のことを「規準」と呼びます。その軸に打ってある目盛り、あるいは「目盛りを打つ根拠・ポイント」のことを「基準」と呼びます。
 
 この規準と基準をどう作るのかで、書評の価値が決まります。
 
 まぁ、素直に考えれば『著者がその本に書こうとした狙いは達成できているか?そして、それは社会的にどういう価値があるのか?』で評価しなければならないはずです。
 
 つまり、著者が目指したゴールから、その本を見なければならない、と。
 
 ということは、書評をしようと思ったら、そのテーマについて十分に知っていなければならないだけでなく、その社会的意義も理解していなければならないわけです。
 
 その上で、いろいろな視点から評価していくわけです。
 
 
 
 著者が目指した狙いに、ふさわしい情報が用意されているか。
 
 その情報は信頼できるか。
 
 その情報を十分に活用して、説得力のある理論が展開されているか。
 
 著者は何を語り、何を語らなかったのか。
 
 その本がベースとしている考え方は何か。下敷きにしている資料・書籍は何か。
 
 想定されている読者は誰か。
 
 その読者にふさわしい内容になっているか。
 
・・・規準(評価軸)については、こんなところですかね?
 
 で、それについて基準を明確にして評価していく、と。。。まぁ、そりゃ私には無理だわ。(笑)
 
 自慢じゃありませんが、私はそんなに本を読んでいませんし。
 
 
 
 世の中にゴロゴロいらっしゃる「書評ブロガー」を名乗る人たちが「似非」で終わっているのも、そういう「適切に評価する」という視点もなければ、力量もないからでしょう。
 
 いや、有名になってくると著者との人間関係もできてきますので、マイナス評価を書くことがはばかられるってのもあるでしょうね。
 
 あるいは、本人は単に「アフィリエイトブログ」のつもりで運営しているのに、周りが勝手に「書評ブログ」だと勘違いしているだけかも知れません。
 
 アフィリエイトは「その本を売る」ために書きますので、批評ではなく絶賛にしかなりえません。

 だからでしょうか?「書評」を名乗りながら、「書籍紹介」で終わっている人(ブログ・メルマガ)も多いんです。
 
 「書籍紹介」(ブックレポート)は、本の狙いとメリットの紹介と、それを象徴的に現すいくつかの文章のピックアップが中心です。
 
 アフィリエイターは、この紹介の部分を「メリット」に絞り、しかも煽るような書き方をしますね。(苦笑)
 
 本の内容を「説明」するのではなく、ブログ訪問者に「あなたも読むべき!」と「説得」する書き方になってます。
 
 しかも選書の基準は「売れそうかどうか」ですし。(あと「友達」かどうか・・・?)
 
 
 
 書評を書くってことは、フェアな立ち位置で、論理的に評価する作業です。
 
 当然、その本の「いいところ」も挙げるけれども、「よくないところ」「欠けているところ」もしっかりと挙げる。
 
 メリット・デメリットを見せた上で、「誰が」「どう」読むべきかを示す。
 
 さらに、そのトータルの評価、その本の価値を、社会正義や時代・環境といった大きな視点で語る。
 
 そんな作業なんですね。
 
 これは、相当な経験値と、プロフェッショナル意識がなければできるものではなさそうです。
 
 少なくともアフィリエイト報酬や友達づきあいを計算したら無理ですね。
 
 この、中途半端な立ち位置ではフェアな書評は書けないっていうのも、書評に失敗する2つめの大きな原因かと。
 
 
 
 一応、私としても、2009年の目標の1つに「書評力を高める」という項目がありますので、努力はしているんですが、これはなかなか難しそうです。(^^;
●●

投稿者 てら : 2009年08月20日 22:05 

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コメント

 寺田さん!

 書評家がなぜこんなに多いのか?
どうして よいしょばかりの本をPRするブログやメルマガが多いのか?

 今まではネットをあまり使わなかった私が、2年前からよくメルマガやブログを読むようになったけれど、最近はネットの情報に飽きてきていました。

 特に書評関係は似たような本ばかりが紹介され、ある時にはまとめてアマゾンでキャンペーンのために、意味もなく紹介し合うありさまに、何がしたくて本を紹介しているのか?

 その真相は単に、商売目的だろうなーーと勝手に察しており、ほとんど解除していました。時間かけても自分で素敵な本に出会う旅の方が価値があるとも思いかけていましたからね。

 こんな気分でいたテーマだけに、ここまでズバッと報告されているのを読んで
納得して賛同して、おもわずコメントまで書いてしまいました!

 さすが、切れ味抜群の寺田さん。

 感動しました!

投稿者 中野博 : 2009年08月20日 23:53

>中野さん
 
コメントありがとうございました〜。(^^)
 
実際のところ、著者としてはキャンペーンもやるし、友達の本を紹介することもあるわけですけど、それにしても「そればっかり」が目立ちますよね。
 
もっと辛口で、本当に骨のある書評を書く人が増えないと「いいって紹介されて読んだけど、この程度か」って感じで、本そのものから離れていく人が増えそうな気がします。
 
 実は先日、有名な書評ブロガーの方のメルマガを購読申し込みしたのですが、創刊2号で紹介された本が最悪の本でした。文章も編集もひどい本。。。それを「お薦めです」って書かれていて、即座に解除しました。
 
 結局、その方も「友達の本」を優先してしまったわけなんですよね。(その著者とメルマガ発行者は仲がいいビジネス仲間なんですよ。)
 
 そういうのを見るに付け「フェアであること」の重要性を感じている今日この頃です。
 
 おっと、長くなった!
 では、またよろしくお願いします!
●●

投稿者 てら : 2009年08月21日 05:53


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