寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ

続・正しい古典とのつきあい方 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 「古典を読む」と一言で言っても、その目的というか位置づけによっていろいろ選択肢はありますよっていう話で終わってしまってました。
 
 今日は「古典と闘い、しっかりと思考力を鍛えつつ、そのエッセンスを血肉化する」という、まさに農耕型で読む場合、「どう読めばいいのか?」というお話です。
 
 
 
 なにしろ古典と闘うってのはエネルギーと時間を要求されます。
 
 その投資したエネルギーと時間が、そのまま「言葉と思考力を耕す」というリターンにつながるわけなので、それは「それでいい」んです。
 
 が、問題は少しずつ読んでいくと、だんだん話の流れが分からなくなってしまうということ。
 
 流れが分からなくなってしまうと、当たり前ですが「全体像」が見えません。全体像が分からなければ、せっかくがんばって読んでも、理解が深まりませんし、記憶にも残りません。
 
 「言葉をかみ砕く」「言葉と格闘する」作業と「全体像をつかむ」作業を共存させるのは、実際のところ至難の業です。フォーカスがまったく違う作業ですからね。
 
 それを、なんとかクリアしながら「闘う読書」を実現したいところです。
 
 そういうわけで、古典を読み解くための「攻略法」をいくつかご提案しようかと。。。
 
 
 
■カスケードスタイルで読む

 
 ウィンドウを少しずつずらしながら階段状に積み重ねていく重ね方を「カスケードスタイル」って呼びますよね。(って、普通はそんな呼び方しませんかね?)
 
 まぁ、なにしろ少しずつずらしながら重ねていく方法ってことです。
 
 古典と闘う場合、読むのに時間がかかりますから、毎日少しずつ読み進めることが前提となります。
 
 それを単純に「今日は1〜30ページ」「翌日は31〜60ページ」という具合にやっちゃうと、だいたい前の内容を忘れてしまって、全体像も何もあったもんじゃなくなります。
 
 そこで、「今日、1〜30ページ」であれば、「明日はまず1〜30ページをさっと確認、その後31〜60ページを丁寧に」、「そのまた翌日は1〜60ページを速読し、その後61〜90ページを丁寧に」という具合に読み重ねていくようにします。
 
 最初の部分は何度も読むことになりますので、どんどん理解が深まりますし、対象が難しい古典や名著であっても読むスピードも自然と上がります。ですから、あまり時間的な負担を増やすことなく読み進めていけます。それに、同じところを何度も読み重ねますから、全体像をしっかりとつかみながら読んでいくことができるというメリットがあります。
 
 これは最初から「徹底的に、その中身を自分のものにしたい」と決めてかかる場合に有効です。
 
 
 
■C+Aで重ねる

 
 フォーカス・リーディングの基本パターンは「D(重ね読み)+B(本ちゃん読み)」ですが、古典は「D」の読みが難しいんですね。
 
 ミクロレベルの理解度を落として概要にフォーカスするというのは、ある程度の背景的知識、スキーマが存在することが前提となります。
 
 古典や名著の場合、そもそもそのような知的バックグラウンドを充実させるために読む場合も少なくありません。
 
 ですから「理解度を落とす」のは至難の業です。ある一定以上の理解度を下回ると「ちんぷんかんぷん」になってしまうのです。
 
 そういう場合は「概要にフォーカス」とか「理解度D」と考えずに「いつもより、ちょっと楽に読む」ようにします。
 
 見出しもほとんどないはずですので、トップダウンをあきらめて「気持ちを鎮めて、細部にこだわらずに、軽く読んでいく」ぐらいのノリで。
 
 細かい話が多少落ちても気にしない。
 
 とにかく、どんどん読み進めるってわけです。
 
 それが「Cの通し読み」。その後で、A理解で丁寧に読むようにすると、A理解であっても、かなり楽に読めるはずです。
 
 
 
■他者の力を借りる

 
 ある意味で裏技的なのがこちら。
 
 7月の講座の受講者Y氏(20代の青年)から薦められた方法なのですが、「○○を読む」などの参考書、解説書で概要を頭に入れておいてから読み始めるというもの。
 
 私は基本的に「○○を読む」というのは「読まない方がいい」というスタンスです。
 
 が、概要をとらえるのに難儀して理解の質を下げるぐらいなら、他者の力を借りて全体の質の向上を図るというのは、確かに必要ですね。
 
 まさにTPOに応じて適切に読み方を考えるということ。何か1つの考え方に固執する原理主義的な発想を捨てて、ラディカルに考えましょうってことですか。
 
 
■そのほか、いろいろ

 
 基本的な考え方は「下読み」をして、読むモノへの親和性を高めつつ、何をどう読むべきか戦略を練る。その上で、必要に応じてメリハリを付けながら丁寧に読む。という2段階です。
 
 上に書いた3つのうち2、3番目は、その「下読み」をどうするかっていうバリエーションですね。
 
 そう考えたら「D+D+B」で読むという方法もあるでしょうし、「C+D+B」というのもありでしょう。
 
 読むモノと自分の力量、読む目的などを総合的に考えて、攻略法を考えてみましょう!
●●

投稿者 てら : 2009年08月14日 19:04 

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