寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ
卵を立てるな!
今時のビジネス書は非常におもしろいですよね。
1つのテーマに絞って丁寧に解説してあり、具体的な話が中心。しかも文字が少なくて読みやすい割に、気づきが多い。
ある意味で、ビジネス書はこの10年で非常に進化しています。
そして、この進化が私たちを甘やかしているのもまた事実。
乗り物が進化して、人間の足腰が弱くなりました。
コンピューター技術が進化して、人間の計算力が弱くなりました。
ワープロが進化して、日本人の漢字書き取り力が弱くなりました。
ツールが進化するというのは、めんどうなことを代わりにやってくれるってことなので、その機能が退化していくのは、ある意味で必然。
でも、それは人間の「退化」を促しているのではなく、人間が「新しいステージへの進化」することを応援してくれているんですよね。
カメラのオートフォーカス機能や露出補正機能が進化したおかげで、私たちは「構図」という芸術的な部分にフォーカスできるようになりました。
エクセルなどの表計算ソフトが進化したおかげで、私たちは、数字をどう処理・分析し、どう見せるかという部分にフォーカスできるようになりました。
メール、ワープロの進化のおかげで、私たちは、気持ちをどう表現するか、どうしたらよりよく伝わるかという部分にフォーカスできるようになりました。
で、ビジネス書が進化したおかげで、私たちは、どこにフォーカスできるようになったのでしょうか?
進化したビジネス書を、ただ楽しみ、満足しているだけでは、「新しいステージへの進化」は得られません。
今から500年ほど前に、コロンブスが卵を立てて見せてくれました。
今や「コロンブスの卵」という言葉と逸話を初めて聞くと「おー、すげー!」と感心します。「目からウロコ」の話でわくわくするかも知れません。そして、この言葉を知っている人で、卵を立てられない人はいません。
でも、現実のビジネスの世界で、本当に卵を立てる機会なんてものは、ほとんどありません。
「コロンブスの卵」の話を知った私たちは、その上でどういう進化をしなければならないのか。そこが問われます。
で、ふたたびビジネス書の進化のお話。
ビジネス書で語られていることを、そのまま実践してうまくいくことはほとんどありません。実践すらしなければ、読んだことが知恵になるはありません。何度も繰り返し読まなければ、知識にすらなることはありません。
そこにあるのは「おー、すげー!」、「目からウロコ!」というわくわく感だけ。
ビジネス書が進化した分、私たちの読書が進化しなければならないとしたら、今、求められているのはいったい何なのか。ちょっと考えたいところです。
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