寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ
答えは「どこか」にあるのか?
この3連休中は集中レッスンだったわけですが、レッスン後に2年ほど前の受講者の方と酒を酌み交わしつつ情報交換をさせていただきました。
その方もレッスン直後はどんどん本を読みこなしていらっしゃったようなのですが、その後、読むものを「名著」「古典」と呼ばれるものにシフトしていったそうです。
「今の「学び」の課題は、ずばり何ですか?」
私のこの問いに対して「自分の認識力を上げることですかね」との答え。
なるほど。認識力ときましたか。
起こる問題をどうとらえるのか。いや「問題」と分かるものは対処もしやすいのですが、単なる事象を問題として発見する力。つまり発見力。そして、問題を正しく認識する分析力。正しく対処する実行力。
おそらくはそういう総合的な力なんでしょう。
その力は読書で身につけることは可能なのか? あるいは、どうすれば身につくのか?
そんな話になりました。
そういう力って、ある意味で「総合的な力」であって「こうしたら身につく」といえるものではなさそうです。
ひょっとすると、難しい古典を読み解く過程での「読解の作業」が処方箋として効いてくるかも知れません。
あるいは論理力ワークみたいなものも時には生きてくるかも知れませんね。
ただ、1つ確かなこととしていえるのは、いずれにせよ人の知恵を借りてきて、何かを知っただけで力になることはないということ。
本を読むというのは、他人の思考をなぞることであって、単に「知る」だけに過ぎません。
それで思考力が高まることはありません。特に、分かりやすく図解され、かみ砕いた形で説明してくれているような親切な本を読んでも。
何かの問題を解決したいときに、その答えがどこか外にあると思っている限り、どんどん答えから離れていきます。
当たり前の話ですが、「問題の解決策」は自分の現場の中、自分の中にしか存在しないからです。
今、世の中にあふれる新刊書っていうのは、多くがよくできたハウツーものです。それを漁って、読んで満足している限り、認識力も思考力も問題解決力も身につきません。
本を読むのではなく、本を読むことで自分自身の内側に意識が向かうように読む。
本を読むのではなく、本の向こう側に自分の現場をおいて、その課題を読む。
そういう読書を積み重ねていくことが、「認識力」を高めてくれるのではないかと期待しつつ、名著・古典との格闘に励む今日この頃です。
最後に、ヘルマン・ヘッセの詩(の一部)をご紹介します。
「
この世のあらゆる書物も
お前に幸福をもたらしはしない。
だが、書物はひそかに
お前をお前自身の中に立ち帰らせる。
お前自身の中に、お前の必要とする一切がある、
太陽も、星も、月も。
お前のたずねた光は
お前自身の中に宿っているのだから。
」
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