寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ

読書を記憶に残すには? このエントリーを含むはてなブックマーク 

 今週いっぱい、3日間集中講座の2週間集中サポートが続きます。
 
 その中で、受講者の方からこういう相談がありました。
 
 曰く、本によってしっかりと記憶できるものと、記憶が怪しくなるものとがある、と。これはどうしたらいいのか?と。
 
 ちなみにこの方、たいていの本(古典・分厚い名著を除く)は概要把握なら10分、丁寧に読んでも1冊30分で読めてしまいます。丁寧に読んだ後にマインドマップで書き出せるキーワードも100語を悠に越えます。
 
 受講者の中でも、順調に仕上がっている方です。(とはいえ、大半の方が同じレベルですが。)それでも、こういう悩みは出てくるものです。
 
 では、どうしたら記憶にしっかりと残すことができるのか、考えてみましょう。
 
 読んだ本の内容を記憶に残すことを考える場合、押さえておきたいポイントが3つあります。
 
1.記憶は自分の体験、あるいは問題意識との関係性で残る。
 
 読んだものにせよ書いたものにせよ、それが理解できる、あるいは記憶に残るというのは、自分がすでに知っていることや考えていることとリンクされていて取り出しやすい状態です。
 
2.理解と記憶は「Whole to Detail(全体像から細部へ)」で作られる。
 
 まったく初めて学ぶものは、まずは自分の体験や知識と関連づけながら大枠を理解し、アタマに残すことになります。これは、どんなにがんばっても細部は薄れ、大枠や印象だけが残ります。
 
3.記憶の強化と理解の深化は繰り返しによってのみ作られる。
 
 自分の知識・体験と関連の深いものはすんなりと残りますが、それでも細部はなかなか残りません。自分と関連の薄いものならなおさらです。
 まずは自分の記憶に骨組み(全体像)を組み上げ、そこに徐々に細かな情報を付加していかなければなりません。骨組みを作るにせよ、細部を付加するにせよ、何度も繰り返してこそ強固な理解と記憶が作られるものなのです。
 
・・・ということなんですね。
 
 では、どうしたら取り出しやすくなるかということなのですが、これは次の4点に集約できます。(セットで記憶のrise原則と呼びます。本当はもう1つあるのですが、読書と関係が薄いので、また別の機会に。)
 
A.がんばって記憶しようとするのではなく、読みながら情報を整理(separate)する。
 
 上の3つを考えれば分かるのですが(というか、ご自分の体験から分かるはずですが)、がんばったからといって理解や記憶が強くなるわけではありません。
 大切なことは1〜3を理解して、上手に記憶に残すように工夫をすること。その工夫とは「整理する」ことです。
 整理というのは、簡単に言うと「全体の中の位置づけと流れ」を意識することです。
 
B.自分の体験(episode)と結びつけられれば「あ、あのことか」と軽く意識してみる。
 
 自分の体験との関連性が強く意識できると、記憶を引き出す「つる」が手に入ります。ただし、これをたくさん作りすぎると整理ができなくなってきますのでご注意を。
 
C.興味(interest)を持って取り組む。印象(impression)づけながら理解する。
 
 Bとも絡みますが、自分と関連が強くなると残りますので、まずは取り組む前に、対象に興味を持ち、何を学ぼうとするのか、どんな情報を手に入れたいのかというアンテナをセットする必要があります。
 また、本やノートにメモを取ったり、頭の中で軽くイメージを描いたりすることで記憶から取り出しやすくなります。
 
D.とにかく繰り返す。(repeat)
 
 とはいうものの、Whole to Detailの原則にある通り、細部は徐々にしか作られませんので、とにかく繰り返すしかありません。
 
 
 
 ・・・ここまで理解すると、上の受講者の方からの質問に対する答えが浮かび上がってきます。
 
 つまり、記憶に残りにくいということは、自分の中にベースとなる知識や体験が乏しかったということであって、1回で記憶に残ると期待する方が間違っているというわけです。
 
 ひょっとすると、知識・体験ではなく興味関心、問題意識が欠如していただけかも知れませんね。
 
 もし、上の方が原因なら、その本の内容を是非とも記憶に残しておこうと思ったら、本を読み直しながらマインドマップを描くなどして、きっちりと内容を整理して、「読んで描いた」という体験とセットで反復学習することです。
 
 下が原因なら、まずはTPOを設定してフォーカスを明確にすること、そして速読モードをしっかり作って集中力高く情報を受け止めること、ですね。
 
 まぁ実にありきたりで、おもしろみのない結論になりましたが、学問に王道なし、です。
 
 さて、あなたの読書はしっかりと記憶に残るものになっているでしょうか?
●●

投稿者 てら : 2009年02月12日 15:37 

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