寺田's 学びを成長につなぐフォーカス発想のススメ
脱「とりあえず読書」スタイル
飲み屋に行くと必ず耳にする言葉。
「とりあえずビール!」
何で「とりあえず」なんでしょうね?
「とりあえず」の後に、何か、言葉が省略されているんでしょうか。
「とりあえず、やっぱり定番のビールが飲みたい!」
「とりあえず、のどが渇いたから一番ぴったりのビール!」
「とりあえず、食べるものがなくても飲みたくなるビール!」
てなところでしょうか?
この場合「とりあえず」は、消極的なニュアンスを含むようでもあり、かなりポジティブで、意志を感じる言葉でもあります。
同じような・・・かどうかは、はなはだ疑問ですが「とりあえず本を読もう」という人が、やたらと多いような気がしています。
「とりあえず、学びの第一歩として読書でしょ!」
「とりあえず、社会人の学びの基本は読書だよね!」
というニュアンスです。
もちろん、実際に「とりあえず」という言葉を口にする人は少ないかも知れません。
が、そういう姿勢の人は非常に多いような気がします。
何か明確な指向性がない「とりあえず」の学び。
もちろん、何もしないよりはいい、学びの姿勢を持っているだけいい、という考え方もあります。
が、それが「どこにも向かっていない」という意味では、この「とりあえず」にはほとんど価値はありません。
ビールの「とりあえず」は、細かな好みはさておき「飢え」と「乾き」と「アルコール欲求(?)」を満たすという大きなベクトルに沿っています。だから「とりあえず」でいいんです。
「とりあえず枝豆」「とりあえず唐揚げ」「とりあえず揚げ出し豆腐」・・・どれも「あり」です。
同じようでいて「とりあえず読書」は妙。
これは「とりあえず学校に行こう」というのと同じレベルで妙。(もちろん、学生さんは別)
将来、どういう仕事をしたいのか、どういう専門的スキルを身につけたいのか、どういうキャリアを積み上げたいのか、そういう指向性を抜きにして「とりあえず」はありえませんよね?
経営コンサルタントになりたいのに「とりあえず税理士専門学校に行こう」というのは、相当な遠回りです。
そして、実は今、不況の煽りでこの妙な事態が増えています。
「とりあえず資格」
まぁ、これは「とりあえずビール」と同じレベルで考えれば「とりあえず食えればよし」ということかも知れません。
しかし、
それで納得のいく仕事ができるのか?
そもそも、そんなにカンタンに飛びつくような資格で食えるのか?
自分の生き方、適性にかなった仕事に結びつくのか?
というようなことを考えると、やっぱり妙なんです。
実際、某資格専門学校の講師の方にお聞きしたのですが、公認会計士や税理士ですら、合格して、いったんは職に就いた人でも、かなりの割合で辞めていくのだそうです。
たぶん「とりあえず」で飛びついて、合格したけど「やっぱり違った」ということなのでしょう。
で、読書はどうかってこと。
「とりあえず」的な発想で本に向かうと、自分の問題意識も、指向性もないから
「とりあえず売れ筋」
「とりあえず勧められたもの」
「とりあえず読みやすいもの」
「とりあえず楽しいもの」
になってしまうのではないか、と。
学びって、基本的に身につきにくいものなので、自分の現場に活かせるもの、積み重ねられるもの、難しくて歯ごたえがあるもの、でなければ、よほどの事がない限り刹那的、場当たり的な、その場限りの満足感だけで終わってしまいます。
常に「何のため?」と問いかけ、「この読書の先に、どういう力を求めているのか」をしっかりと見据えた上で「だから、やっぱりこの本」というスタンスで本を読みたいものです。
ということで提案。
自分の読書に「とりあえず」が付いてないかチェックし、「・・・だから、やっぱりこの本!」という明確なスタンスを身につけましょう!
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